溺れてる方、藁をつかんではいけません〈自己啓発をやめて哲学をはじめよう〉

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いまは社会が不安定になっています。
そのため、自己啓発の需要はますます高まります。

今回は、株式会社リクシスの創業者・酒井穣さんが書いた「自己啓発をやめて哲学をはじめよう」をご紹介します。

わたしの脳は、おそらくネガティブ思考に回路ができてしまっていて、ものごとをネガティブに考えるクセがありました。
何とかしたくて、たくさんの自己啓発本を読みました。

割と冷静に分析することが得意なので、あやしい商法にひっかかることはありませんでしたが、この世界にはたくさんの誘惑があります。

ぴご
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これからも気をつけなきゃ

この本を読んで改めて、自分で考えることの大切さを感じました。
「わたしは大丈夫!」と思っている方もぜひ読んでみてください。

自己啓発は貧困ビジネス

自己啓発ビジネスは「自尊心が満たされていない人」をターゲットにしており、貧困に怯える人が増えるほどに儲かる仕組みなっているそうです。

コミュニティ内部の人に対しては、それぞれの自尊心が高まるような仕組みが精緻に構築されていて、著者の友人が自己啓発の世界から戻ってこられなくなったため、この本を書くことを決意したそうです。

著者も言っていますが、この本を出版したのが、自己啓発本を数多く出版しているォレスト出版というのだから驚きです。

わたしたちは、悲しいことの最中にあるとき、慎重さを失ってしまいます。
それを「溺れるもの、藁をもつかむ」と表現されています。

その藁は、例外なくお手軽で怪しいもの。
普通の状態なら、そんな藁をつかむはずもないのに、深い悲しみにあるときには怪しいものさえも信じたくなってしまうのです。

ちなみに、この本では自己啓発という言葉を「自らの意思で勉強する」という意味では用いていません。
誤解なきように。

自己啓発では金銭的な成功はない

富裕層の特徴を簡単に言うと以下の3つだそうです。

  • 英語力を持っていること
  • 学術書をたくさん読んでいること
  • 親もまた富裕層であること

お金持ちになりたいのであれば「英語を学び、学術書を読むといい」という単純なものではないようですが、そうした一面もあるようです。

少ない金額を投資することや、できることなら失敗するリスクを織り込んだ上での起業経験もいいようです。

また、富裕層は、著者名で読む本を選ぶのに対して、年収が低い人は、読む本をタイトルで決めているそうです。

わたしも本選びはタイトルで決めることがありますから、耳の痛い話です。

わたしを含めて多くの方は、富裕層になりたいわけではないかもしれませんね。
いまよりちょっといい暮らしや、将来の不安を感じない程度に貯蓄したいとか、そんな感じでしょうか。

厳しい日本の現状

沈みゆく日本に生きる私たちの人生は、全体が落ちるのですから、パッとしないものになる可能性が高いのです。皆が乗っている船が沈没するのですから、自分だけが明るい未来を描くことは困難です。

これはたしかにそう思います。
スピリチュアルな観点から、明るい未来を描く方がいる一方で、わたしはここしばらくは混沌とした状況が続くのではないかと思っています。

少子高齢化はすでに手遅れ状態で、企業も日本より海外に目を向けないと存続も危ぶまれます。

日本人は先進国の中で、収入がかなり低いといわれていますよね。
そんな中で急に品物の価格が上がったら?

いろいろ考えると希望が持てなくなりますが、それでも、何年か前にどこからか入手した「これから日本の時代がくる」という言葉を密かに信じています。

こんなわたしの考えも、著者からすれば危険な考えかもしれません。

学生の自己分析、負の側面

就職活動中の学生は自己分析をするそうです。
学生に世界で通用する強みなんて見つかるはずがないのですが、強みがないことを不安に思って、高額な自己啓発ビジネスをつかんでしまう学生もいるとか。

「うらない」を提供していると、若いのに将来の不安を抱えた方がけっこういます。
これは日本の社会不安のほか、自己分析の弊害かもしれませんね。

自己啓発コミュニティの脆弱性

人は誰もが寂しくて不安です。
相手の言うことに多少の疑問を感じても、とにかく信じることで、相手との信頼関係を維持してしまうことがあるそうです。

でも、表面的な人間関係は、より強い孤独と不安を与えてしまうのです。

本当に強い信頼関係を築くためには意見の対立を超えることが重要だと伝えています。
Googleも「異なる意見を持ち出しても大丈夫」という心理的安全性の重要性を指摘しているとか。

わたしたちは目的を持たない自由な存在

「生きる使命があるのではないか」と何度となく悩んできたので、受け入れがたいけど、たしかに自由な存在であるのでしょう。

そして、「自分こそが正しい」という絶望についても触れています。
「自分が正しい」と考えてしまうことが、さまざまな問題を生み出すということです。

未来の可能性

確率論でいえば、わたしたちの多くが社会的弱者になるようです。涙
これは進化論的な運の問題とのこと。

「自分は逃げ切った」と安心してる富裕層に対して「人類史的には略奪のターゲットになることを覚悟せよ」とも伝えています。

人類の大量死滅を避けるためには、富の配分効率を徹底的に高めて、社会福祉を今より充実させることだそうです。

ベーシックインカムの導入はどうなっているのでしょうか。

ぴごの感想

「占星術はオカルト」って書いてあるし「紙に願いを書けば叶う」ということを半分くらい信じてるし、やや耳が痛くなりました。

でも、このような本を読むことで、考え方が偏らずに客観的に自分を振り返ることもできます。何事も鵜呑みにはしません!

すべての人が安心して暮らせる社会になってこそ、ひとりひとりが安心して暮らせるのではないでしょうか。
「自分だけが」という精神だけではきっと本当の意味での安心や幸せはないと思います。